最新!コロナ特別融資の概要と5つの特徴

コロナ対策融資日本政策金融公庫
★ この記事は、コロナウイルスにより売り上げが低下し、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の利用を検討している中小企業経営者の方向けの内容です。コロナ貸付の利用条件や申込みのポイント、無利子で利用できる「特別利子補給制度」の利用方法について説明しています。

日増しに拡大の一途をたどっているコロナウイルスですが、いよいよ政府による無利子融資の対策が始まりました。

この対策は、総額6,000万円を上限にこれまでの融資とは別枠で貸し出しをするという大型のものです。
また、そのうち3,000万円については、実質3年間無利息という特典付きなので、コロナウイルスの影響により売り上げが低下しているという企業の資金繰りには、ぜひ利用したいものとなっています。

しかし、誰でもが利用できるというわけではなく、一定の条件を満たせる方のみが利用できることに注意が必要です。

この記事では、「どんな方が利用できるのか?」、「無利息って、本当?」、「借りたばかりでも使えるの?」といったコロナ対策融資についてお伝えします。

「コロナ特別融資」とは?

 

 

 

 

 

コロナ特別融資とは、正式名称を「新型コロナウイルス感染症特別貸付」(以下、「コロナ特別融資」という)といい、令和2年3月17日より日本政策金融公庫などの政府系金融機関で実施されている、特別枠の融資制度です。

なお、信用保証協会では、「コロナ特別融資」とは別枠の保証となる「セーフティネット保証制度(4、5号)」を実施しています。こちらについては「セーフティネット保証を使って危機脱出」の記事で詳しく説明していますのであわせてご参照ください。

「コロナ特別融資」の融資の特徴は以下の通りです。

 「コロナ特別融資」の特徴

➀ コロナウィルスの影響により前年対比で5%以上の売上げが低下している企業に適用。
➁ 適用されるのは、通常の企業だけでなく業歴3ヶ月以上の創業者も利用できる。
③ 融資上限額は既存の融資とは別枠で最大6,000万円。
④ 6,000万円のうち3,000万円については、利息相当額についてのりし補給を3年間行う。
➄ 無担保・無保証で利用できる。
以下、それぞれについて解説したいと思います。

コロナ特別融資が利用できる方

コロナ特別融資を利用できるのは
◆ コロナウイルスの影響を受けて一時的に売り上げが一定以上減少している方で、
◆ 以下のいずれかの要件に該当する方
となっています。
【通常の企業の方】
最近1ヵ月の売上高が、前年または前々年の同期と比較して5%以上減少していること
【創業者の方】
業歴が3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合等は、最近1ヵ月の売上高次のいずれかと比較して5% 以上減少していること
① 過去3ヵ月(最近1ヵ月含む。)の平均売上高
② 令和元年 12 月の売上高
③ 令和元年 10~12 月の平均売上高
このようにこの特別融資は通常の経営者の方だけでなく、業歴3ヶ月以上の創業者の方でも利用できる点に大きな特徴があります。ただし、創業者の方については、通常の経営者の方と比較して対象となる期間の取り方に違いがあることに注意が必要です。

「最近1ヵ月の売上高」の意味について

上記の要件における「最近1ヵ月の売上高」とは、単純な前年または前々年の同期月の売上高との比較だけを指すものではありません。

これにはその他に、売上高の確認日を基準として、
① 確認日の前月の売上高
② 確認日の前日や直近の売上集計日から遡って1ヵ月の売上高
のいずれかでも比較が可能です。

したがって、例えば令和2年3月18日を売上高の基準日とした場合には、次のいずれかを「最近1ヵ月の売上高」とすることができます。

単純な比較の場合令和2年3月
確認日の前月の売上高の場合令和2年2月の売上高
確認日の前日や直近の売上集計日から遡って1ヵ月の売上高の場合確認日の前日や直近の売上集計日から遡って1ヵ月の売上高


コロナ特別融資の概要

コロナ特別融資の概要は、以下のとおりとなります。
使い道設備資金および運転資金
融資限度額別枠 6,000 万円
返済期間設備資金:20 年以内<うち据置期間5年以内>
運転資金:15 年以内<うち据置期間5年以内>
利率<3,000 万円以下の部分>
当初3年間:基準金利(災害)※-0.9%  3年経過後:基準金利(災害)
<3,000 万円超の部分>
基準金利(災害)
その他無担保

※ 基準金利(災害) 1.36〜1.55%(令和2年3月27日現在)

リスケジュール中や債務超過でも、利用できるのか?

現時点で、日本政策金融公庫や信用保証協会からリスケジュールされている、または債務超過となっている方については、「リスケ中や債務超過でもこの制度は使えるのか?」ということが気になる点だと思います。

これについて、日本政策金融公庫へ確認したところ「現在、リスケをしていて、通常は融資が難しい人であっても、今回のケースではできるだけ柔軟に対応するので相談してほしい」との回答がありました。信用保証協会の方でも同様の考えのようです。

このようにリスケ中などの方であっても、今回のコロナ特別融資においてはかなり特例的な扱いが認められるようです。実際に私のサポートした顧問先の方は、リスケ中、債務超過、連続赤字、税金未納であるにも関わらず1,100万円の融資獲得に成功しました。
  ※ リスケ、債務超過等でもコロナ対策融資1,100万円を獲得の全経緯

また、このようなゆるい状況は日本政策金融公庫だけに限らず、信用保証協会融資でも同じような感じとなっています。

なぜな、私の顧問先のお客様のところにも「既存の2本の信用保証協会付融資を一本にまとめませんか?」とか「リスケになっている3本のプロパ―融資を一本にして、正常化させませんか?」いう話が来ているからです。

こんな時になぜこんな話がと思いましたが、どうやら金融機関としては、コロナ特別融資が緩い条件のうちに80%から100%保証に乗り換えさせたい、プロパー融資についてもその時一本化して正常化させたいという思惑があるみたいです。

この話はリスケ先の企業に来ているものなので、おそらく他でも同じようなことを考えている金融機関はあると思います。つまり、今回の対策はリスケ中の方にとって、追加融資を受けるための一つのチャンスといえると思います。

なので、現在、リスケ中や債務超過の方であっても簡単にあきらめるのではなく、まずは相談してください。無料相談の範囲の中で、一緒に対策を考えさせていただきます。

 

コロナ特別融資で無利息にするには?

コロナ特別融資における無利息の仕組み

 

 

 

上記の概要の金利を見ていただけばお分かりになると思いますが、コロナ特別融資では0.9%の利息の減額がされていますが、これだけでは無利息となりません。

令和2年3月27日現在でのコロナ特別融資の金利は、「1.36〜1.55%-0.9%」ですので、このままでは0.46〜0.65%の利息が発生することになります。

この利息を無利息にするために必要なのが、「特別利子補給制度」です。
この「 特別利子補給制度」とは、先の0.46〜0.65%の利息をいったんは支払ってもらったうえで、後日に利子補給という形でこれを返還するという制度です。
なので、はじめからこの分の利息が差し引かれた金利が適用されるわけでないということにご注意ください。

「特別利子補給制度」の利用の条件

「特別利子補給制度」を利用するためには、以下の条件を満たす必要があります。

「特別利子補給制度」の利用条件
コロナ特別融資を受けている方であ って、次のいずれかの要件に該当する方
小規模事業者 ※1中小企業者 ※1
個人要件無し売上高▲20%以上
法人売上高▲15%以上売上高▲20%以上
※1 小規模事業者とは、
● 卸・小売業、サービス業は「常時使用する従業員が5名以下の企業」
● それ以外の業種は「同 20 名以 下の企業」をいいます。
中小企業者とは、この他の中小企業をいいます。
なお、常時使用する従業員とは、労働基準法上における「予め解雇予告を必要とする者」が対象です。※2 売上高要件の比較は、
コロナ特別融資で確認する最近1ヵ月に加え、 その後2ヵ月も含めた3ヵ月間のうちのいずれかの1ヵ月で比較します。

「コロナ特別対策融資」の注意点

★ コロナ特別融資が利用できる人のすべてが無利息になるわけではない

この「特別利子補給制度」を利用できる方と「コロナ特別融資」を利用できる方は別であるということに注意してください。そのため「コロナ特別融資」は利用できても「特別利子補給制度」は利用できない方が生じるということになります。(その逆はない)
このように「コロナ特別融資」 = 「特別利子補給制度」ではないことにご注意ください。

★ 個人事業者でも、業種によって条件が違う

個人事業者のうち
● 卸・小売業、サービス業-常時使用する従業員が5名以下
● それ以外の業-同 20 名以下
である場合には売上高の減少がなくとも、「特別利子補給制度」を利用できます。
しかし、同じ個人事業者でも、上記以外の方については、売上高が20%以上減少していることが要件となります。

★ 法人の場合は、必ず売上高の減少要件が必要

法人がこの「特別利子補給制度」を利用する場合には
● 小規模事業者に該当-売上高が15%以上減少
● その他の法人-売上高が20%以上減少
のいずれかの要件に該当する必要があります。


「特別利子補給制度」の利用の概要

「特別利子補給制度」の利用の概要は以下のとおりとなります。

対象となる範囲コロナ特別融資のうち、3,000 万円以下の部分
実施期間3年間
利率基準利率(災害)-0.9%の支払利息が対象。この利息を一度、公庫に返済後に後日、実施機関から補給(返還)してもらう。
実施期間現時点では未定

この制度を利用した場合、最大3,000万円について支払った利息(1.36〜1.55%-0.9%=0.46〜0.65%)を3年間にわたって返還してもらえるということになります。ただし、3年経過後については1.36% 〜1.55%の利息を支払わなければなりません。

なお、日本政策金融公庫ではこのコロナ特別融資に先立って、「セーフティネット貸付」を行っていましたが、令和2年1月 29 日以降に利用したものであればこれについても、特別貸付等の要件に該当する場合は遡及して適用することができます。

「コロナ特別融資」の必要書類

 

 

 

 

「コロナ特別融資」を利用するためには、以下の必要書類を提出する必要があります。

個人事業の方

以前に日本政策金融公庫を利用している方● 借入申込書
● 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
● 最近2期分の申告決算書の写し
● 設備資金の申込みの場合は、見積書
はじめて日本政策金融公庫を利用する方● 商売の概要書(創業計画書提出の場合は不要)
● 創業計画書
● 設備資金の申込みの場合は、見積書

法人の方

以前に日本政策金融公庫を利用している方● 借入申込書
● 売上減少の申告書
● 最近2期分の確定申告書・決算書の写し
● 設備資金の申込みの場合は、見積書
はじめて日本政策金融公庫を利用する方● 法人の履歴事項全部証明書
● 商売の概要書(創業計画書提出の場合は不要)
● 創業計画書
● 設備資金の申込みの場合は、見積書
※ 上記の書類以外にも、通帳や帳簿その他の資料の提出が必要となる場合があります。
創業計画書の具体的な記載については「創業融資の必要書類と書き方の見本」をご参照ください。

「セーフティネット保証」との関係

信用保証協会では、今回の「コロナ特別融資」に先駆けて「セーフティネット保証制度(4、5号)および危機管理保証制度」を実施しています。
こちらの制度については、今回の「コロナ特別融資」とは別枠の制度となりますので、こちらについても利用可能な方はご検討ください。「セーフティネット保証制度(4、5号)」については「セーフティネット保証を使って危機脱出」の記事で詳しく説明しています。

「コロナ特別融資」に関するQA

Q1 今まで利用していた融資の枠との関係は、どうなりますか?
今まで利用していた融資の枠とは「別枠」で利用することができます。
Q2 申込期限はありますか?
現時点では、申込期限はありません。
Q3 先日、日本政策金融公庫でコロナ対策資金として融資をしてもらったばかりですが、今回の融資条件に変更してもらうことはできますか?
1月 29 日以降にご利用している方については、一定の要件に該当すれば、融資後であっても、 その融資時に遡って「コロナ特別融資」の融資条件を適用することができます。
Q4 創業して1ヵ月ですが、「コロナ特別融資」の融資対象になりますか?
創業後3ヵ月未満の方は、「コロナ特別融資」を利用できませんが、新規開業資金や女性、若者/シニア起業家支援資金などを利用できる場合があります。
Q5 半年前に創業融資を受け、返済が始まったばかりですが「コロナ特別融資」を利用することはできますか?
返済が始まったばかりの方であっても、新型コロナウイルス感染症の影響により、資金繰りに影響が出た場合は、相談が可能です。
Q6 新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、店舗増加により、前年(前々年)同期と単純に比較すると売上は増加しているような場合には、「コロナ特別融資」は利用できないのでしょうか。
前年(前々年)同期と比較するのが馴染まない場合でも、利用できることがありますので、ご相談ください。
※ 以上、日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付等に関するQ&A」より抜粋。

まとめ

以上のように「コロナ特別融資」は、6,000万円(無利息限度3,000万円)の大型で、一定の創業者の方も利用できる使いやすいものとなっています。

しかし、注意しなければならないのが、創業者の方については、セーフティネット融資のように売上げ減少の認定書を提出すればよいということではなく、通常の融資のように創業計画書を提出しなければならない点です。また、一般の経営者の方についても、通常の融資の場合と同様に「借入れ申込書」や「決算書」を提出しなければなりません。

つまりこれは、審査は通常の融資ベースで行われるということを意味します。

特別対策なので多少、審査は緩くなっている可能性はありますが、要件に該当すれば誰でも簡単に融資が受けられるとい考えるのは早計です。借りた後の返済計画についても、シッカリしたものが求められると思った方がよいでしょう。

もし、この融資を申し込む際に、「返済計画が立てられない」とか「創業計画書の作り方がわからない」などのご心配がある場合には、一度、無料相談をご利用ください。


プロフィール
融資コンサル
引地 修一

119番資金調達NETの引地です。

創業者・中小企業経営者の方向けに、
● 融資の申込みの計画・申請、
● 事業計画書の作成、金融機関との交渉
● 契約・許認可手続き、経営の再建
などの「中小企業のお金と経営」をサポートしています。

特に、融資関係については、すぐに問題解決の提案をする「即効提案」がお客様から好評をいただいています。

【経歴】
2005年に金融・経営を専門とするIchigo(一期)行政書士事務所を開設。
2008に業界初の融資ノウハウをまとめた「確実に公的創業融資を引き出す本」を出版。異例の6刷増刷を達成。※現在も継続中。

コンサルティングでは、2020現在、累計相談者数2,000人を突破。6億2,000万円の資金調達額を達成中。
2008年に創業者支援団体ドリームゲートにて「資金調達部門」最優秀アドバイザーを受賞

【資 格】
行政書士、宅地建物取引主任、事業再生アドバイザー、品川区武蔵小山創業支援センター公認アドバイザー

【出版実績】
2008.12 「確実に公的創業融資を引き出す本」(TAC出版)を出版
     アマゾンレビュー評価4.2
2011.08 「銀行格付けアップ術」
2014.07 「飲食開業のための公的融資獲得完全マニュアル」

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