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日本政策金融公庫の創業者融資の改正について
創業者の資金調達の要である、日本政策金融公庫(旧:国金)の新創業融資がh20.04.02に一部制度
が緩和され、以前よりも使いやすいものとなったということは、すでにこのサイトでもお伝えし
ていたところですが、今回はチョット残念なお知らせです。
というのも、H22.04.01に再度、制度の変更が行われた結果、いろいろな部分が大幅に「改悪」
されてしまったからです。
※ 表中の茶色部分はh20.04による変更点、赤字部分(現行)はh22.04による変更点。
特に、大きな変更点としては、金利や利用条件にある勤務経歴などが挙げられますが、これに
より、要件を満たせないために申込みができないという人もこれから出てくるかもしれません。
そこでここでは、代表的な創業者向け無担保・無保証融資である
日本政策金融公庫 - 「新創業融資」
制 度 融 資 - 「創業融資] (地区により名称は異なります)
の2つをとりあげてその特徴を比較してみるとともに、特に「新創業融資」の今回の改正部分に
ついては、より具体的にご説明したいと思います。
「 新創業融資 」(日本政策金融公庫)の改正点の比較
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改 正 後 |
改 正 前 |
| 主な条件 |
次の1~3のすべての要件に該当する方
・ 新規に創業する方、または事業開始後に税務申告を2期終えて
いない方
・ 次のいずれかに該当する方
① 雇用の創出を伴う事業を始める方
② 技術やサービス等に工夫を加えた事業を始める方
③ 現在、勤務する企業と同業種の事業を始める方で、
ⅰ 現在の企業に継続して6年以上勤務
ⅱ 現在の企業と同業種に通算して6年以上勤務経験が
ある方
④ 大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して
2年以上勤務し、その職種と密接に関連した業種の事業を
始める方
⑤ すでに事業を始めている場合には、事業開始時に①~④に
該当する方
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同 左 |
| 自己資金要件 |
事業開始前、または事業開始後で税務申告を終えていない場合は、
創業資金の3分の1以上の自己資金を確認できる方
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2分の1 |
| 融資上限額 |
1,000万円 |
750万円 |
| 返済期間 |
運転資金 5年以内
設備資金 7年以内 (運転・設備ともに元金据置期間6ケ月以内) |
運5 設7 |
| 金 利 |
基準金利(2.15%-5年 2009.04.05現在) + 1.65% |
同 左 |
| 担保・保証人 |
無担保・無保証人(法人の場合は代表者の連帯保証は必要)
ただし、代表者を連帯保証人としないことも可
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同 左 |
1.「自己資金」要件の緩和
h20.04改正時の大きな特徴の1つに、自己資金要件が1/2 → 1/3に緩和されたことがあ
ります。
これはどういうことかといえば、
それまでは仮に600万円の融資を受けようとすれば、これと同額の自己資金が必要でした。
しかし、今回、この制限が1/3になったことにより、先の例で言えば、600万円の融資を受
けようとする場合には300万円の自己資金が用意できればOKということになりました。
なお、自己資金とは、創業をするにあたって必要とされる「自分が事業に使える資金」を言
います。
ただし、日本政策金融公庫では、制度融資と異なり、「どこまでが自己資本金として認めら
れるのか?」が明確になっていない部分があるため、自己資金を算定する際には注意が必要
です。
ちなみに、制度融資では、自己資金の範囲をかなり明確にしています。
これについては、この後の「制度融資」の箇所に掲載した表をご覧ください。
※ 119netでは、日本政策金融公庫の担当者や一般の利用者からの情報をもとに、創業時に
おける「自己資金」についての考え方をまとめました。
日本政策金融公庫の自己資金の一般的な考え方について知りたい方は、
「正しい自己資金の考え方&作り方」 をご参考ください。
h22.04の改正では、この部分に関する変更は行われていません。
したがって、自己資金に関する考え方は、これまで通りとなります。 |
2.「融資上限」の増額
「新創業融資」のもうひとつの改正の目玉として、融資上限額の増額があります。
これまでは、仮に旧上限額である750万円のすべての融資を申し込もうとする場合には
(従 来) 借入額 750万円 自己資金 750万円
となり、借入額と同額の自己資金額を用意しなければなりませんでした。
また、その融資申込みのためには総額で1,500万円※の事業計画を作る必要がありました。
※ 借入額 750万円 + 自己資金 750万円 = 1,500万円
しかしこれが改正後には、融資上限額が1,000万円に引き上げられるとともに、自己資金の
要件も1/3にまで引き下げられました。
その結果、もし、新上限額の1,000万円を限度まで申し込む場合には
(改正後) 借入額 1,000万円 自己資金 500万円
となり、借り入れ額からみた自己資金の額は1/2で済むこととなりました。
h22.04の改正では、この部分に関する変更は行われていません。
したがって、融資の上限額は、現時点でも1,000万円となります。 |
3.h22.04.01の改正点について
h22.04.01の改正点とその内容は、以下の通りです。
(改正前) (改正後)
金 利 基準金利+1.2% 基準金利+1.65%
返済期間 運転資金7年・設備資金7年 運転資金5年・設備資金7年
据置期間 運転・設備ともに1年間 運転・設備ともに6ケ月
勤務経歴 現在の企業に継続3年以上勤務 現在の企業に継続6年以上勤務
または または
現在の企業と同業種に通算して 現在の企業と同業種に通算して
3年以上勤務 6年以上勤務
新設規定 な し 設備資金による融資の調達をする
場合には設備部分に対応する金利
が0.5%引き下げられる。
以上のように大幅な変更が加えられた「新創業融資」ですが、その大部分は利用者に
とってかなり厳しい内容となっています。
したがって、今後、創業者の方が政府系融資を使って資金調達を考える際には、これら
の点も踏まえ、「新創業融資」と「制度融資」のさらなる見比べが必要となってきます。
信用保証協会融資制度「 創 業 」の概要と注意点
| 主 な 条 件 |
(創業者向けの条件)
・ 次のいずれかに該当すること
① 事業を営んでいない個人であって、創業しようとする者
② 事業を営んでいない個人で、自己資金があり、創業しようとする者
・ 許認可事業の場合には、原則として、許認可を受けていること。
(創業5年未満の事業者の条件)
次の条件をすべて満たす者
・ 中小企業者または組合であること
・ 創業した日から5年未満であること
・ 都内に事業所(住居)があり、保証協会の保証対象となる業種を営んで
いること。
・ 法人税(個人については所得税)又は事業税を納付していること。
・ 許認可事業の場合には原則として、許認可を受けていること。
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| 自己資金要件 |
②の場合については自己資金が要件となる
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| 融資上限額 |
①については1,000万円以内
②については2,500万円以内(但し、1,000万円に自己資金を加えた範囲内)
創業後については2,500万円以内(但し、分社化については1,500万円以内)
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| 返 済 期 間 |
運転資金7年以内 設備資金10年以内 (ともに元金据置期間1年以内) |
| 金 利 |
1.9~2.5% (固定) または 短プラ+0.7%(変動) 2009.09.29現在
※ 別途に保証料(0.3~1.72%)が必要
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| 担保・保証人 |
無担保・無保証人(但し、法人の場合は代表者の連帯保証が必要) |
東京都制度融資における「自己資金」とは次のものをいいます。
「 自己資金 」 = A - B
A 創業しようとするものが事業に充てるために用意した資金
| ① |
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残高の確認できる預貯金 |
| ② |
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客観的に評価が可能な有価証券に保証協会の定める評価率を乗じたもの |
| ③ |
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敷金・入居保証金 |
| ④ |
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資本金・出資金に充てる資金 |
| ⑤ |
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融資申込み前に導入した事業設備に要した金額(不動産を除く。) |
| ⑥ |
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その他の客観的に評価が可能な資産額(不動産を除く。) |
B 借入金等
| ① |
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残存返済期間が2年以上ある住宅ローンの年間返済予定額の2年分 |
| ② |
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設備導入資金等の長期借入金の年間返済予定額の2年分 |
| ③ |
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その他の借入金全額 |
1.「創 業」制度融資の概要
東京都の制度融資「創 業」では、上の表をご覧になってわかるとおり
・ 借入金額の上限が大きく、
・ 「創業者・創業予定者」だけでなく、「開業後5年以内の事業者」も利用が可能
であることから使い勝手がよく、依然として創業者に人気の制度となっています。
この制度のメリットをまとめると、次のとおりとなります。
① 保証の上限金額が大きい。
② 開業後5年以内ならば、創業者でなくとも利用できる。
③ 無担保無保証の制度である。(法人での借入の場合には、代表者の保証が必要)
④ 日本政策金融公庫の新創業融資とダブルで申込みができる。
⑤ 事業を開始した後ならば、自己資金の制限がなくなる。
(とはいっても、自己資金が全くないのに借りられるようになるわけではなく、この
額が融資の際の目安のひとつになることには、変わりありません)
2.利用上の注意点
・ 制度融資の利用にあたっては、自己資金の算定をする際に、住宅ローン及びすでに借
りている設備に関する融資の2年分を差し引いて考える必要があるため、これらの借
入れがある人については注意が必要です。
創業系融資制度の共通点
希望額する融資を引き出すために必要なこととして、日本政策金融公庫と制度融資
の両方に共通して言えるのは
「 いかに、シッカリした事業計画書を作るか」
ということにあります。
融資の金額は、「自己資金の額」と「事業計画の内容」により、ほぼ決まってしまいます。
また、最近の日本政策金融公庫では、表面的な条件が緩くなった分、事業計画の中身を十分
に見て判断するという傾向が強くなっています。
事業計画作成のポイントとしては
・ 創業の動機がハッキリと伝わるものであること
・ 融資を受けるための理由がハッキリしていること
・ 融資に申し込むための条件がクリアーできていること
・ 競合先の状況や、市場での自社の位置づけなどの分析ができており、それが計画に反映さ
れていること(環境分析、市場動向、競合状況、シェア獲得の見込みと根拠など)
・ 収支の部分が無理なく作られていること(貸借対照表、予想損益状況等)
などがありますが、もし、自分の事業計画の内容に不安がある場合には、一度、プロの視点か
らチェックを受けるのも有効な方法です。
自分では気づかないアイデアや、まったく考えもつかなかった問題点が見つかるはずです。
※ 119netでは、事業計画書作成のサポートだけでなく、創業者の方がお作りになった計画の
の添削も行っています。
これらについて具体的に知りたい方は、下記のご相談のボタンをクリックし、詳細をご確
認の上、ご相談ください。


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