融資の基本。運転資金・設備資金の違いについて

運転資金・設備資金の違い一般事業者向けコンテンツ

手形割引・手形貸付・証書貸付・当座貸越のそれぞれの特徴」では、「形式から見た場合の融資の種類」についてご説明しましたが、今回はもう一つの分け方、「資金使途から見た場合の融資」についてご説明します。

資金使途から見た融資の種類


融資は、形式的な分類とは別に、これを資金使途の観点から分けることができます。

なお、資金使途とは「融資をどのような目的のために使うのか?」という目的別の使い道のことをいいます。

資金使途から見た場合の分類

◆ 運転資金
◆ 設備資金

◆ 納税資金
◆ 賞与資金

運転資金

「運転資金」とは、事業を運営する上で必要となる資金のことを言います。

家賃・光熱費・人件費などがその代表的なものですが、通常は、設備資金以外の事業で必要となる資金のすべてを指します。

設備資金

「設備資金」とは、不動産や車両、什器といった、事業に必要となる設備を購入するための資金のことを指します。

なお、運転資金と設備資金の区別の仕方ですが、一般的に、設備資金は減価償却のできるものがその対象となり、運転資金はそれ以外のものとなります。しかし、減価償却できるものであっても安価な備品(20万円程度以下のもの)で一括償却できるものについては運転資金として扱うこともあります。

納税資金

「納税資金」とは、文字通り、税金の納付をするために必要な資金のことで、運転資金の中でも特に納税のために必要となるものを指します。

納税するための資金を融資するというと、なんだか変に思われるかもしれませんが、「納税する=儲かっている」ということなので、金融機関としても比較的、融資しやすい種類の資金ということになります。

ただし、納税といってもこれは法人税や地方税の支払いに充てる資金であり、消費税の納税などについては融資はされません。なぜなら、消費税は法人税などとは違い、預り金だからです。

本来、預り金はこれを別会計で確保しておき、他への流用ができないものです。
にもかかわらず、支払時になってこれがないということはこれを他に使ってしまっているということになりますので、その不足分についての融資はされないわけです。

賞与資金

これは、従業員に対する賞与支払いのために必要となる資金のことで、これも運転資金の一部となります。賞与の支払いは通常年2回に分けて行われるため、その返済については半年が限度とされます。

それぞれの返済原資は何になる?

以上のように融資の種類を目的別に見た場合には、大きくは運転資金と設備資金の2つに分けられますが、気をつけなければならないのがそれぞれの返済原資についてです。

「返済原資」とは、融資された資金を返済するための源泉となるものをいい、それぞれで異なります。

運転資金

運転資金(納税資金、賞与資金を含む)を借り入れた場合の返済の原資となるものは、売上げを回収したお金」です。

たとえば、買掛金(つけで購入したものの代金)の支払いのサイクルが「当月末締め、翌月末払い」だったとしたら、10月1日~10月31日までの間に購入したものの代金を支払うのは11月30日となります。

これに対して、売掛金(つけで販売入したものの代金)の入金のサイクルが同じく「当月末締め、翌月末払い」だとすれば、11月1日~11月30日に販売したものの代金が入金されるのは12月31日となります。

このように、つけで購入や販売をした場合の支払いや入金には一定の時間(これを「支払い・入金サイト」といいます)がかかります。また、通常、支払いのタイミングは販売のタイミングより早く来ますので、同じサイトであれば支払いの方が早くなります。

とはいえ、この支払いと入金のタイムラグは長くても3ヶ月程度までとなりますので、金融機関も運転資金についてはあまり長期の返済を認めてくれないのが普通です。

なお、一般的な事業では仕入れ代金の支払いが先に発生し、入金は仕入れ→販売→代金の回収の後となりますが、例外的に飲食店などのいわゆる日銭商売では、売上げは販売をしたその日に入ってきます。

そのため、このような現金商売の場合には、厳密な意味での運転資金は発生しないということになりますので、融資を申し込む際にはその点についても注意した方がよいでしょう。

設備資金

一方、設備資金の場合はこれとは異なり、融資の原資となるのは、その設備を導入したことにより「増加が見込まれる利益」です。

なので、運転資金の返済が短いのに対して、設備資金の返済は5年~10年と長くなるのが普通ですが、これは返済期間をその設備の償却期間にあわせているためです。(その設備が壊れるまで利益の増加 = 返済が続くだろうという考え)

しかし、設備資金は運転資金と比べて返済期間が長いため、長期にわたって経営を圧迫しやすいことに注意が必要です。

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