人は、「成功談と失敗談」の2つがあったらどちらを聞きたいでしょう?
たいていの方は、「失敗談」にこそ、より興味をそそられると思います。

あなたも注意!創業融資失敗の事例なぜなら、成功談は、たまたまその人がうまくいったというだけの話でしかありませんが、失敗事例には自分に起こるかもしれない教訓が含まれているからです。

なのでここでは、119番資金調達NETが相談者の方から聞き取った「失敗例」のいくつかをご紹介いたします。

 

買った会社を融資に使ったケース 

Aさんは、webコンテンツを制作する会社を作るために700万円の融資が必要でした
が、
手元には50万円の自己資金しかありませんでした。

しかし、これだけでは、最低自己資金の70万円(事業にかかる経費の1/10)にも足り
ないだけでなく、何かと心もとない。

そう考えたAさんは、あるウルトラCを考えつきました。

それは「休眠会社を買ってくる」こと。

当時は不景気のせいで、事業が立ち行かなくなって倒産した会社はゴロゴロありまし
た。
そこに目をつけたAさんは、手ごろな資本金の会社を買い取り、その上で商号、本店、
目的、役員というすべての項目を変更し、
いかにも「自分の会社です」という体を装
って融資を申し込んだのです。

その会社の資本金は500万円でしたから、700万円の融資を受けるには一見、バランス
上は問題ありません。
また、Aさん自身には、十分な経験もあり、事業計画にも問題
はありませんでした。

しかしながら、このAさんの融資は「否決」となりました。

その最も大きな原因は、資本金だけを目当てに、何の関係もない会社を使ったという
ことにあります。
Aさんは、買収した会社であることを隠すため、それまでの休眠会社の登記を一斉に
変更したわけですが、そんなことは
登記簿を見れば一発でわかってしまいます。

なぜなら、このようなことをした場合には、「○年○月○日変更」という変更の履歴
が出るだけでなく、
本店の移転については「その他の事項」欄に「○年○月○日に○
○から移転」
という記載が表示されてしまうからです。

したがって、この記載を見れば、その会社が休眠会社を買収して体裁だけを取り繕っ
たものだとことがすぐにわかります。

さらに、融資審査では会社の資本金額の多寡にかかわらず、そのお金が本当にあった
のか
どうかという調査を通帳ベースで行いますので、この点からもこのことがばれて
しまった
わけです。

なお、これと同じようなことをする人は多いため、金融機関の人間からすれば「また
か」という感じではないかと思います。

 

設立時の資本金を一時的に借りてくるケース

これは上記の例とは違って、会社の資本金を他から一時的に借りてきて、資本金の大
きな会社に見せかけようというケースです。

このような手口を「見せ金」といいます。

これも似たようなことをする方の多い手口の一つですが、結局は「ばれてしまう」こ
とがほとんどです。

他人から一時的に借りてきたお金は、通帳の記録上はある日、突然に入金された形に
なるわけですが、このような場合には必ずそのお金の出どころを聞かれます。
しかし、他から借りてきたお金は自己資金とは認めてもらえません。

また、その場合、十分な説明はできないでしょうから、そのお金は自己資金として認
められないということになります。

なお、もし、このようなことをしてそれがばれた場合には、その金融機関に履歴が残
ってその後、しばらくは借入れはできなく
なるだけでなく、場合によっては犯罪行為
にもなりかねません。

 

フランチャイズで失敗したケース

創業される方の中には、FC(フランチャイズ)に加盟して開業するという方もいらっ
しゃいます。
確かにFCは、システムがしっかりしていて、かつノウハウも提供してく
れるので、初心者でも安心です。

しかし、融資のことを考えた場合、いいことばかりとは言えません。
なぜなら、金融機関ではFCについては、フランチャイザー(親会社)とフランチャイ
ジー(加盟店)を一体とみるからです。

なので、フランチャイザーの財務内容に問題(借入過多、売上げの低迷など)がある場
合には、その評価は子供である
フランチャイジーにも大きく影響してきます。

したがって、フランチャイジー側には何の問題もなくとも、フランチャイザーに問題が
ある場合には、そのためにフランチャイジーが融資を受けられなくなるということもあ
ります。

 

なお、これとは別に、フランチャイザーとフランチャイジーの双方に落ち度がなくても、
金融機関の担当者がFCシステムに好意的でないときにもこのようなことが起きます。

これはある政府系金融機関でのことですが、相談者の方が保育園の開業システムに参加
し、創業融資を受けようと申し込んだところ、面談の時に担当者の方から
「あなた自身にノウハウや能力があれば、このFCに加盟する必要がないのだから、申
し込みにある加盟金は、そもそも不要だよね。

といわれて、結果、融資そのものもダメになったそうです。

これなどはまるで、FCでの開業を全否定するかのような意見ですが、運が悪いとこの
ような担当にあたってしまうこともあります。

 

他の団体の役員になっていたことが問題となったケース

上記と似た事例ではありますが、FCほどの関係ではない場合にしろ、これに近いもの
として、
複数の会社の役員を兼務している場合などがあげられます。

子会社が融資を受ける場合には、やはり親会社の経営状態が問題となります。
(ケースによっては、その逆もあります)
なので、同じ人が両方の役員となっており、しかも、親会社の経営内容がよくない場合
には、子会社が借りたお金を親会社に回してしまうのではないかということが疑われま
す。

いわゆる「う回融資」です。

私のお客様の中にも、新しい会社を作って融資を受けようとしたところ、その代表者が
別のNPOの役員になっていることが問題となり、かなりの資料を用意させられたこと
がありました。
これ以外にも、2社の間に何らかの関係が疑われる場合(例えば、親・子会社の両方で
役員となっている、実質的なオーナーが同じなど)には、厳しい審査になることが多く
なります。

以上のように融資を受ける際には、表面的な条件に合致しているかどうか?ということ
だけではなく、かなりうがった見方をされることもありますので、創業融資だからとい
って甘くは考えないでください。

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