現在、多くの創業者の資金調達に利用されている「新創業融資」制度ですが、申込みの要件が一部見直されています。

新創業融資制度の改正ポイントここでは最新の新創業融資制度の内容を解説するとともに、主な特徴についてご説明します。

 

 

 

新創業融資制度の改正点

① 雇用の要件の変更
以下のいずれかの要件に該当する方は、雇用の要件を満たすものとします。
・ 雇用の創出を伴う事業を始める方
・ 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方
・ 産業競争力強化法に定める認定特定創業支援事業を受けて事業を始める方
・ 民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方
・ 新創業融資制度の貸付金残高が1,000万円以内」等

② 自己資金免除要件の追加
以下のいずれかに該当する場合は、自己資金がなくとも申込みが可能となります。
・ 事業開始後税務申告を1期終えている方
・ 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方(追加)
・ 産業競争力強化法に定める認知特定創業支援事業を受けて事業を始める方等(追加)

 

新創業融資制度の要件

新 創 業 融 資 制 度
ご利用いただける方 次の1~3のすべての要件に該当する方

1.創業の要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方

2.雇用創出等の要件
「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方
なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。

3.自己資金要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方。
ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認知特定創業支援事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします。
資金の使いみち 事業開始時または事業開始後に必要となる事業資金
融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
ご返済期間 各種融資制度で定めるご返済期間以内
利率(年) 2.26~2.75%(標準金利)
担保・保証人 原則、不要
※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。法人のお客さまがご希望される場合は、代表者(注3)が連帯保証人となることも可能です。その場合は利率が0.1%低減されます。
その他 「新創業融資制度」は、次の各融資制度をご利用いただく場合にお取りい     できる無担保無保証人の特例措置です。
・新規開業資金
・女性、若者/シニア起業家資金
・再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)
・新事業活動促進資金
・食品貸付
・生活衛生貸付(一般貸付、振興事業貸付および生活衛生新企業育成資金に限ります。)
・普通貸付(食品貸付または生活衛生貸付(一般貸付)の対象となる方が必要とする運転資金に限ります。)
・企業活力強化資金  他

 

新創業融資制度の特徴

1.新創業融資制度による無担保・無保証について

新創業融資制度とは、一定の融資制度を利用する場合に利用できる無担保・無保証人の
枠のことであり、これ単独での融資制度というわけではありません。

例えば、普通貸付や新規開業資金などは、それ単体では無担保無保証の融資ではありま
せんが、これに新創業融資制度という無担保・無保証の枠を設定することにより、無担
保・
無保証として利用できるわけです。

新創業融資制度による無担保・無保証のイメージ

「ベースとなる融資制度」       「無担保・無保証枠」
・普通貸付
・新規開業資金
・女性、若者/シニア起業家資金  +  新創業融資制度
・食品貸付  など

一方、「制度融資」では、はじめから制度そのものが無担保・無保証となっていますが、
新創業融資のような法人による借り入れの場合には完全な無担保無保証となるような制
度とはなっていません。代表者の方の連帯保証が必要となります。

 

2.自己資金の免除について

日本政策金融公庫では、表の3のように一定の額の自己資金があることが求められます。
しかし、以下のいずれかに該当する場合には、自己資金は不要となります。
・事業開始後税務申告を1期を終えている方
・現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方
・認知特定創業支援事業を受けて事業を始める方 他

なお、これらの要件に該当する場合には、自己資金や通帳の中身の確認などを全く行わ
なくなるかといえば、そうではなく、これまでの預金の使い方や不正な資金を受け入れ
ていないか?などの調査のため、一応は確認をすることになっています。

 

3.新創業融資と制度融資の併用について

新創業融資と制度融資の併用が可能かどうかについては、結論から言えば「可能」です。

なぜなら、日本政策金融公庫と信用保証協会は別の機関であり、一部のネガティブ情報
(延滞履歴、破産、代位弁済など)を除き、情報の共有がされていないからです。
なお、双方の金融機関に確認したところ、併用して申し込むこと自体は問題ないとの回
答がなされています。

しかし、融資の併用にあたって注意すべきなのは、どちらかの金融機関に申し込んで融
資がでた後に、もう一方の金融機関
に申し込む場合は、その方は「すでに融資の借り入
れをしている人」という評価となるため、
後からの融資はかなり厳しいものとなるとい
うことです。

したがって、もし、日本政策金融公庫と信用保証協会の双方に同時に申し込むのであれ
ば、そのタイミングは「同時」である必要があります。

とはいえ、新創業融資と制度融資はそもそもが全く別の機関、別の審査により行われる
ものですので、それぞれの違いを理解せずに、まったく同じ事業計画を提出しても、ど
ちらかについては低評価な内容となってしまいます。
したがって、同時の申し込みをする場合には、それぞれの金融機関の内容にあわせた事
業計画書を作るということが必要となりますので、ご注意ください。
※ 「制度融資との比較」について。

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