これから飲食店を開業しようとしている方の中には、日本政策金融公庫の融資を受け
るつもりの方もいらっしゃるかと思います。

飲食業希望者は注意。「生活衛生業」とは?

このような方の中には「融資の事業計画書を作って出せばよいんでしょう?」とだけお考えの方も多いとお思います。

しかし、飲食店など一定の業種の事業をを経営する場合にはチョットそれだけでは足りず、それ以外にも一定の届け出が必要となります。

 

1.「生活衛生関係営業」とは? 

日本政策金融公庫では、飲食店や理美容店などといった特定の業種を「生活衛生関係
営業」といい、他の事業とは異なる特別な扱いをしています。

なぜ、そうなるかといえば、これらの事業については
「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」という法律で一定の規制
がされているからです。

この「生活衛生関係営業」には、次の業種が該当します。

飲食関連
すし店 そば・うどん店 中華料理店
スナック・バー 料理店 喫茶店その他の飲食店
サービス関連
理容店 美容店 興行場(映画館)
クリーニング店 公衆浴場(銭湯) ホテル ・旅館
簡易宿泊所 下宿営業
販売業
食肉販売店 食鳥肉販売店 氷雪販売業(氷屋)

これらの業種に該当する場合であっても、信用保証協会付融資を受ける場合には、特
別に
必要となる手続きはありません。
しかし、日本政策金融公庫で、これらの業種の方が「500万円以上」の融資の申し込
みをする場合には、その前にしておかなければならないことがあります。

それが
知事の推薦書等の取得
です。

上記の条件に該当する場合には、事前に「生活衛生営業指導センター」等が発行する
知事の推薦書を取得しておかなければなりません。

 

2.生活衛生営業指導センターと注意点 

飲食業をはじめとした一定の業種に対しては、公衆衛生上の見地から旅館業法や理美
容業法などといった特別の監視指導が行われています。
また、その大半は中小零細企
業であるため、経営が不安定に陥りやすいという
問題があります。

この問題を解決し、営業者の自主的活動の促進を図るために設立されたのが
「都道府県生活衛生営業指導センター」等です。

このセンター等からの推薦をもらうためには、以下のような資料を提出する必要があ
ります。

東京都の場合)
  
・ 推薦書  ・ 推薦書交付願  ・ 借入申込書   
・ 設備内容がわかる書類  ・ 法人の登記簿謄本  ・ 創業計画書


ここで注意していただきたいのが、最後の「創業計画書」です。

これについては、特にその様式が決まっているわけではありませんが、通常は日本
政策金融公庫の創業計画書に準じたものを使うこととされています。
なので、日本政策金融公庫に融資の申し込みをするときには、融資の申し込みの前に
このセンターに
創業計画書を提出してOKをもらっておく必要があります。

 

3.「生活衛生関係営業」の場合の手続きの流れ

この推薦書が必要な場合の融資の流れは、次のような感じとなります。

・ 「推薦書交付願」の提出」 <各地区の生活衛生営業指導センター>
            ↓  (当日~翌日)
・ 推薦書の発行 <各地区の生活衛生営業指導センター>
          ↓
・ 融資の申し込み <日本政策金融公庫>
          ↓  (1週間~10日)
・ 融資内容についての面談 <日本政策金融公庫>
         
↓  (1~2週間)
・ 融資結果についての連絡
                         ↓  (1~2週間)
・ 融資の実行(振込)

 

推薦書自体は、体裁や書類がキチンと整っていれば、通常、当日~2日程度で発行
されます。
しかし、ここで注意していただきたいのが、
「推薦書の交付」=「融資の決定」
ではない
ということです。

センターが行う推薦書の交付は、あくまでもセンターが求める要件を充足できでき
ていることを示すものであって、その後の融資とは直接の関係はありません。
したがって、推薦書の交付されても、その内容に問題があれば、融資が受けられな
いということも十分にあり得ます。

このように飲食店をはじめとする一定の業種については、融資の申し込みだけでな
くこのよう
な手続きも必要となりますので、その準備やスケジュールにご注意くだ
さい。

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