創業者や中小企業の経営者の方が、資金調達の手段として真っ先に思いつくのが、日本
政策金融公庫からの
借入れではないかと思います。

日本政策金融公庫の特徴日本政策金融公庫の融資の特徴には、いろいろなものがありますが、大きく分けて

・ 「 借りやすい 」
・ 「 低金利かつ、長期間 」
・ 「 特色ある融資制度 」

の3つをあげることができます。

それぞれの特徴は、以下の通りとなります。

 

1.  借りやすい 

① 誰でも融資がうけられる

日本政策金融公庫では、企業の大きさや代表者の年齢などにかかわりなく、原則として、
誰でも融資を
受けることができます。ただし、農林業や風俗営業、パチンコなどといっ
た一部の事業については、融資を受けることができま
せん。
→ 「融資非対象業種とは?」に続く

また、無担保・無保証の新創業融資制度を利用する場合には、「創業者であること」や
「一定の自己資金
が必要」といった要件が求められます。

② 手続きが簡単

融資やその他の資金調達をする際には、事業計画書やその他の資料が必要となりますが、
その作成には
専門的な知識や労力が必要となります。

しかし、日本政策金融公庫の事業計画書は記載すべきことが一枚にまとまっており、
また、各種の記載
例も用意されているため、比較的容易に作成することができます。
その他の手続きや書類についても、一般の銀行に比べて簡易なものとなっています。

③ 創業融資や零細事業者の融資に強い

一般の金融機関では、創業者や零細事業者への融資にはあまり前向きではありませんが、
日本政策金融
公庫は国営の金融機関であるため、このような方に対する融資も積極的に
行っています。

また、無担保無保証型の融資も多いことから、創業者等の資力の少ない方であっても、
気軽
に融資を受けることができます。

 

2. 低金利 ・ 長期間の融資に対応

① 低金利である

中小企業でも、大企業に適用される長期プライムレート(最優遇貸し出し金利⦆による
水準の金利が適用
されます。

創業者向けの無担保・無保証の融資制度である「新創業融資」については、一般的な金
利で約2.3
~2.8%※程度となっており、特定の要件を満たす方については0.9~1.4%まで
引き下げられます。

※ 金利についてはh30.04.01時点のもの

② 長期の返済期間に対応

通常の金融機関での貸し出しの場合、返済期間は設備資金については7年、運転資金に
ついては5年まで
というケースが一般的ですが、日本政策金融公庫では設備資金につい
ては20年、運転資金については7年
まで対応※しています。

※ 新規開業資金、女性、若者/シニア起業家資金など

 

3. 特色ある融資制度が多い

日本政策金融公庫では、一般の融資の他、無担保・無保証の融資制度として

・ 「経営改善貸付(マル経融資)」
・ 「新創業融資」
・ 「担保を不要とする融資」

などを取り扱っています。
また、その他にも過去に事業に失敗した方を対象とした融資(「再チャレンジ融資」)
や、経営が困難に
なった企業を支援するための(「企業再建資金」)などといった、
民間の金融機関では扱わない融資を積
極的に行っています。

また、最近では
・ 「経営者保証免除特例制度」 一定の要件を満たす場合に代表者の保証を免除。
・ 「資本制ローン」      貸付金を会社の自己資本とみなすことができる。
・ 「観光産業等生産性向上資金」 一定の認証を取得した場合、優遇条件で融資。
などといった、特色ある融資制度なども行われています。

 

4. その他の特徴

以上、様々な特徴を有し、創業・零細企業であっても融資を受けられることから、多く
の方に利用され
ている日本政策金融公庫ですが、だからといって誰でもが安易に資金調
達ができるという訳ではありま
せん。

例えば、業績がよくとも、次のような原因がある場合には、それだけで融資を断られて
しま
うというシビアな面もあります。

・ 過去1年以内に、公共料金や家賃の支払い、ローンについて遅れや未納がある。
・ 税金の未納がある。
・ 自己資金の用意がない。(新創業融資制度利用の場合)
・ 連続の赤字続きで、かつ売り上げが回復できる見込みが少ない。

しかし、これとは逆に
・ 今後の入金のあてがハッキリしている。(契約をしている、請書等があるなど)
・ 事業の内容が他に比べて独創性が高く、成長が見込める。
・ 事業計画の内容の実現性が高い
などの場合には、赤字や財務内容が悪くとも、希望額の融資が出ることもあります。



ポイント

一部では
「日本政策金融公庫なら、簡単に借りられる」
「日本政策金融公庫の審査は緩い」
などといった認識をされている方もいらっしゃいますが、日本政策金融公庫の新創業
融資の例でい
えば、実際に申し込んだ方の4割程度しか融資を受けることができていな
いという現実もあります。

したがって、初めから希望額通りの融資を狙っていくならば

 制度に対する正しい理解(自分は対象になるのか?)
 十分な準備(各種資料の取り寄せや、税金等の納付)
 日本政策金融公庫を納得させられるだけの事業計画の作成

の3点に重点を置いた対策を行うよう心がけてください。

 

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