
企業が代位弁済を受けた場合は、信用保証協会がその請求権(求償権)を持っている間は新規の保証付き
融資を受けることができません。
そのため再生起業としては信用保証協会に対する債務をすべて弁済しなければ、新たな保証付融資を受
けることができなくなってしまいます。
しかし、これではいつまでたっても企業は再生できません。
そこで特例として平成18 年4 月からは、
・ その企業に自力再生の見込みがあり、
・ 経営改善計画を策定し
・ その計画が再生審査会で承認された場合
には、信用保証協会がその求償権を借換えるための保証である「求償権消滅保証」を行うことができる
ようになりました。
この「求償権の消滅」制度は、たとえば、次のような形で行われます。
① A社は最終的に2,000万円の支払いができずに、代位弁済をされたとします。

② その後、信用保証協会がA社の返済実績を評価し、金融機関に対してこの「求償権」を
消滅させるための保証枠をつけます。
③ すると金融機関はこの保証枠にもとづいてA社に対し、求償額と同額の2,000万円を融資
します。
④ A社では、金融機関からうけた2,000万円の融資で信用保証協会に弁済することにより、
求償権を消滅させます。
⑤ その後、A社ではこの2,000万円の返済を金融機関に対して行っていきます。
しかし、このときにはもう求償権は残っていないため、実力によってはさらに新規の保証
付融資を受けることができるようになります。
つまり、「求償権の消滅」制度とは、新規に融資をするのではなく、あくまでもその中身は求償権を消
滅させるための便宜的な「借り換え」ということになります。
とはいえ、これが正常な取引のための第一歩であり、まずはこれなくしては新規の保証付融資は臨めま
せん。
なお、この制度を受けるためには信用保証協会に対する弁済だけでなく、すべての金融機関に対しても
ある程度の弁済ができていなければなりません。
ですので、信用保証協会に対してだけ一所懸命に弁済をしてもムダであり、すべての金融機関に対する
真摯な態度が必要となります。
また、代位弁済により廃業したが、もう一度事業をやり直したいという方のについては、日本政策金融
公庫や信用保証協会で「再チャレンジ融資・再挑戦保証制度」を扱っているので、これらを利用するこ
ともできます。
⇒「代位弁済のQ&A」に続く
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